-

カテゴリ : 
 »
執筆 : 
Blogger's Avatar  2015-12-27 17:35
 2015年もあと数日となりました。更新が遅れっぱなしの1年という感じで,いつもお待たせしてごめんなさい。仕事納めを迎えたところですが,12月は例年以上にいろいろと僕の中での変化が大きくて,やることも多く忙しい日々を送っていました。一段落ついた感じなので,しばらくはリフレッシュできればと思っています。みなさんも,1年を振り返りつつ,よいお年をお迎えください。今回は,プロセスワークのトレーニングについて,振り返りながら書きたいと思います。
 僕がプロセスワークに出会い,学び始めて15年を迎えたところですが,改めてプロセスワークのトレーニングプログラムに入ることになり,あと3ヶ月で2年になります。フェイズ1という基本的なトレーニングが修了に近づいていて,今ざっと合計しただけでも数百時間に及ぶトレーニングを重ねてきました。今年に入ってからが特に忙しくなり,振り返るとよくやってきたなあという,感慨深いものがあります。スキルアップということもそうですが,僕自身の個性化というテーマに取り組む過程が中心にあったので,それが着実に進められたことや,ここに来て最終課題ともいうべき課題に直面していることなど,濃密な2年間を過ごしてきたと感じています。人生の転機とも言える時期に来ていて,そこにプロセスワークと改めて出会い,同じ価値観を共有できるコミュニティやそこで出会った人たちのの支えもあって,やってこられたと感じて,とても感謝しています。プログラムの単位としては,あと2ヶ月の間に論文をまとめることが大きなものと,いくつか残っている単位を満たせば終わるという感じで,もうひと頑張り,年明けから取り組んでいくことになります。

 トレーニングの内容ですが,時間的にはセミナーで学びを深めることが半分以上を占めています。プロセスワークの場合は,座学は平均すると3分の1ぐらいでしょうか,エクササイズやワークを通して,体験的に気づきを深めるようなことが中心になるので,ただ勉強したという感覚はあまりありません。人にもよると思いますが,僕は元々学んでいたこともあり,体験的な学びで身につけたり様々な気づきで自分の成長につなげるという方が中心になっていました。他に,セミナー的に集まって行うタイプだと,ケースコンサルテーションという,事例検討会のようなものがあります。事例と言っても,いわゆるカウンセリングの個人セッションもありますし,プロセスワークらしく組織をケースとして扱う場合も結構多いので,プロセスワークならではの視点でケースを見立てていくのは,とても学ぶところが大きかったです。時間単位数の関係で,個人のスーパービジョンも受けたのですが,10回かけてケースを継続的に検討していく機会になり,短期的・長期的な視点の両方から助言を受けられて,また少し質の違ったひとつのケースを深める学びになりました。

 また,プロセスワークに独特なのは,ライブ・スーパービジョンという形式だと思います。学生が2人組で,セラピスト役/クライエント役となり,実際にプロセスワークのワークを行ってスーパービジョンを受けるものです。仮想ではなく,クライエント役が自分自身に起こっている夢や身体症状,対人関係などを取り上げて行うので,実際の個人セッションの過程をライブ形式で見ながら,見立てや介入のポイントなどの助言を受けていきます。これはとても実践的で,スキルアップしていくことに役立ちますし,自分のクセや傾向などを発見して成長することにもつながります。類似した形式で行えるのは,学生同士で3人組を組んで勉強会をするトライアドというもので,話し合いなどでも構わないのですが,実際にワークを行い,もう一人がスーパーバイザー役をやってコメントする形式で実践的な学びにもできます。そして,自分自身を知り,直面している課題やテーマに取り組んでいく個人セッションがあります。プロセスワークはユング心理学が発展したものですので,自己理解を深めて成長していくことや,僕のように個性化の過程に取り組むことなど,学生自身が自分と向き合っていく過程になります。最後に取り上げましたが,この個人セッションが,他の様々な学びを自分自身の落とし込んで結実させていくような,とても重要なものだと感じてきました。僕自身の最終課題に取り組んでいく,大きな支えでもあります。いつか,この内容についても書きたいと思っています。

トラックバック

トラックバックpingアドレス http://www.kokoro.net/modules/cp_blog/tb.php/225